初心者でもダイジョーブ!海や滝、湖の景色が楽しめるハイキングスポットのご紹介!
日本で流行りのハイキングといふものを、ハワイでもしてみむとてするなり。
アロハ~! ハワイナビです。
今回は、オアフ島の「難易度:簡単~普通」とされるハイキング(トレッキング)スポットをご案内したいと思います。
カネオヘ地区にあるホオマルヒア植物公園。園内の湖では、キャッチ&リリースの魚釣りも楽しめます。週末にはピクニックを楽しむローカルファミリーの姿も。
多くのハイキング&トレイルコースから海を望むことが出来ます。
ハワイといえば海とビーチ! だけどアメリカ本土やヨーロッパからの旅行者には、ハワイのハイキング&トレイルコースは、人気の観光アトラクションなんです。日本では「絶景スポット」として知られるダイヤモンドヘッド、「パワースポット」として紹介されるマノアの滝(マノア・フォールズ)も、アメリカのガイドブックには手軽なハイキング&トレイルコースとして掲載されているんですよ。
今回ご案内するのは、初心者向けで事故とは縁遠いスポットばかりです。
ハワイの島々には、初級者向けから、ハワイ州がトレイルコースとして認定していないディープでハードなものまで、さまざまなコースがあり、年に何度かは、「トレッキングに行くと言い残したスウェーデンからの旅行者と連絡とれず」「カナダからの旅行者が○○トレイルコースで行方不明」」なんてニュースが、地元メディアで流れます。「ハワイナビの本当は怖いハイキング&トレイルコース」!?
せっかくのハワイで(というか、どんな場所であっても)、そんな危険な目に遭ってはいけません! というわけで、ご紹介するのは「ムリしない」「初心者でもダイジョーブ」、おまけに「絶景に出会える」というおまけ付きのスポットです!
ワイキキ近くで海の絶景に出会う!ダイヤモンドヘッド・クレーター
コースの距離:往復1.6マイル(約2.6km)
標高:560フィート(約171m)
所要時間:往復およそ1時間30分
難易度:普通 ただし足場の悪い箇所、急な長い階段、屈んで抜け出る場所あり
オススメの時間帯:早朝 午後遅めの時間は日差しがキツイ代わり空いています。
オススメの服装や持ち物:トレイルシューズ。日除けの帽子。飲料水。日焼け止め。サングラス。
眺めてもヨシ、登ってもヨシ。
ワイキキ・ビーチと並ぶハワイ観光のアイコン、ダイヤモンドヘッド。眺めたことはあるけれど、登ったことはないという方も多いのでは?
古代、罪人を突き落とす処刑場があった、断崖絶壁には首長一族の遺品を隠した洞窟が存在する、なんて話も。
実は頂上までのコースは1908年、アメリカ陸軍の沿岸防衛施設として建設されたもの。第2次世界大戦中はアメリカ軍の要塞として使用されていたという意外な歴史があるんです。また、クレーター周辺にはハワイ古代宗教の祭祀場、ヘイアウ跡があることも確認されていて、ハワイアンの歴史上も重要な場所です。(トレイルコースにヘイアウ跡があるわけではありません)
トンネルに灯りが設置される以前は、懐中電灯持参のハイカーが多かったんですよ。
あまりに有名な観光スポットなので、トレイルコースという意識がなくスカートやヒール靴で訪れてしまう女性もいますが、途中、案外険しい岩道や、76段と99段の急階段があります。頂上付近には、すき間の大きいらせん階段も。ビーチサンダルやクロックスでも登れますが、ミュール、ハイヒール、ローファー等はNG。また女性の方は必ずパンツ・ズボン・ショーツで!
頂上までの最後のひと踏ん張り!旧砲撃司令室の狭い出入口を屈んで抜け出ます。
頂上の小さな展望台からは、ガイドブックなどで見かけることも多い絶景アングルで、ワイキキの海岸線を見渡すことができます。
ホノルル市内で渓谷と滝の絶景に出会う!マノア・フォールズ
コースの距離:往復1.6マイル(約2.6km)
標高:600フィート(183m)
所要時間:往復およそ1時間30分
難易度:簡単 ただし狭い箇所、足場の悪い箇所、季節によってぬかるみあり
オススメの時間帯:早朝が人が少なくて歩きやすい。冬場は日が暮れ始めると森の中が一気に暗くなるため、午後はあまり遅めの時間にならないほうが無難。
オススメの服装や持ち物:ウォーキングシューズ。飲料水。虫除けスプレー。
ほかにもオアフ島のさまざまな場所が『LOST』の撮影地になっています。
アメリカ人にはABC放送の人気テレビシリーズ『LOST』の撮影場所として、日本人には滝がエネルギーを宿すパワースポットとして知られる、マノアの滝までのトレイルコースです。観光客も多いのですが、土日になるとハイカーの半分以上がローカルの人々。家族や友人同士のグループで訪れたい、ホノルルの人気週末スポットでもあるんです。
マノア地区=雨が多い、は、ロコの常識。
大雨が降ったあとは滝水の量も増して、滝自体の見ごたえはあるんですが、その代わり、途中の道が、ぬかるんで身体が汚れたり、滑りやすくなったり。2002年の大雨による土砂崩れ以来、滝つぼは閉鎖されていて、滝つぼでの水遊びが出来ないのが残念なところですが、コースを登りきったところに滝があるため、ご褒美をもらったような達成感があります。
滝の手前でさらに上に進むと、中級者向けコース「アイフアラマ・トレイル」です。
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滝周辺も狭いため、記念写真を撮ったら、皆さっさと下り始めます。
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いまどきのヒトなら映画『アバター』を、古めのヒトなら『ジュラシック・パーク』を、さらに年季の入ったヒトなら『ターザン』を(?)思い出すマノア渓谷の山中です。
ハワイカイ地区で海の絶景に出会う!マカプウ・ライトハウス・トレイル
コースの距離:往復2マイル(約3.2km)
標高:520フィート(約158m)
所要時間:往復およそ1時間30分
難易度:簡単 ゆるやかな舗装道で歩きやすい 展望台への数メートルのみ岩場
オススメの時間帯:12月~4月はホエールウォッチングも可能
オススメの服装や持ち物:ウォーキングシューズ。日除けの帽子。飲料水。冬場は上に羽織るもの。
眼下が海!のトレイルコースです。
ハワイカイ地区の住人やアメリカ人観光客に人気がある、カ・イヴィ沿岸のトレイルコースで、「カ・イヴィ州立海岸線」という州立公園になっています。
犬のお散歩率とベビーカー率がとにかく高い!中にはこんなファミリーも。
沿岸警備隊の車両専用道路として整備された経緯があるため、ゆるやかな上り道は舗装されていて歩きやすい!犬の散歩や、ベビーカーを押してのエクササイズに訪れる地元住人が多いのもナットクです。
道端の植物。
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サボテンに落書きするな~!とナビは言いたいのです。
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隠れたホエールウォッチングの名所です。
12月から4月までは、ザトウクジラの姿を発見できるスポットとしても知られ、地元のロコにいわせると、「来るたびに、見つかる」とか。ザトウクジラ抜きでも、オアフ島東部の海の絶景が約束されたコースです。繰り返しますが、舗装路はホントにラク。足場の悪いハイキングを避けたい方はこちらへ。
マカプウ・ビーチの沖合いに浮かぶマナナ島とカオヒカイプ島。
ハワイカイ地区で伝説に出会う!ペレの椅子(カパリオカモア)
コースの距離:往復0.5マイル弱(約800m)
所要時間:往復30分~40分
難易度:簡単 ペレの椅子の丘に登る際、ちょっと足場が悪い
オススメの時間帯:日のあるうちに
オススメの服装や持ち物:ウォーキングシューズ。日除けの帽子。飲料水。ペレの椅子に隣接するクイーンズ・ビーチで遊ぶのならビーチ用具。
マカプウ・ライトハウス・トレイルのスタート地点すぐを右折します。
マカプウ・ライトハウス・トレイルと入口とパーキングは同じ。マカプウ・ライトハウス・トレイルが真っ直ぐ舗装路を上るのと違い、こちらはトレイル入ってすぐを、下方にある草原へそれ、先達(せんだつ)の足跡で作られたと思われる「道」を通って歩きます。
草原の中を歩いていきます。左奥に見えているのがペレの椅子。
ちゃんと道が出来ているので迷うことはありません。
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しばらく歩くと・・・
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もうそこです。
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クイーンズ・ビーチに出たら、左手の丘を登ります。
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このあたりはカ・イヴィ沿岸と呼ばれます。カ・イヴィはハワイ語で「骨」。
ビーチに隣接する丘上に、ハワイの火山の女神ペレの椅子と言い伝えられる巨大溶岩が。太古の昔、火山活動によってオアフ島を創り出したペレが、それを完成させたのち、愛用していた椅子をこのオアフ島最南東の場所に残し、次の島の創造に旅立ったといわれています。
入江はキッズの水遊びにピッタリ。
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クイーンズ・ビーチから眺めるペレの椅子。
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ビーチでは電柱のジャンプ台が地元のティーンに人気。
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ビーチ側からヨイショッと登って。
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不思議なことにこの伝説、地理学上の事実に合致します。この沿岸がオアフ島誕生の過程で最後に出来たエリアとされること。この場所からは(晴れた日には)海に向かってモロカイ島とラナイ島が見えること。オアフ島の次に誕生したのがモロカイ島とラナイ島だということ。
周辺には「マカプウ」と「マレイ」という2人の精霊の形をした石があったとか。20世紀初頭、ビショップ博物館がそれらの石をコレクションとして採集することを決めたところ、石は消えてしまったそうです。
ペレのパワーを感じますか?
椅子に座り海を眺め、現在のモロカイ島ラナイ島のあたりを、「次はあそこに島を作ろう」と決めたペレが、椅子を置いてそのまま飛び立つ・・・ピッタリです。
ペレの椅子がある丘から、マカプウ・ライトハウス・トレイルの入口方向を眺めて。
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来たのとは別の「けもの道」を通って帰ることも出来ますが、雑草が肌に突き刺さりました。
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ウィンドワード地区で熱帯植物と湖に出会う!ホオマルヒア植物公園
コースの距離:コースによって1~2マイル(約1.6km~3.2km)
所要時間:コースや植物観察の時間によって、往復1~3時間
難易度:簡単 ほとんどが平地
オススメの時間帯:開園時間いつでも
オススメの服装や持ち物:ウォーキングシューズ。虫が多いため長ズボン。飲料水。虫除けスプレー。園内でピクニックをするならスナック等。
湖周辺はアメリカ本土の田舎のような雰囲気。
上りや下りといった坂は遠慮したい。途中あまり同じような景色が続き、ただ黙々と歩き続けるようなはハイキングは避けたい。そういった方にオススメなのがこちらの植物公園。
のんびりゆったり・・・リラックス。蚊がいなければ・・・もっとリラックス!虫除けスプレーを忘れずに。
まずはビジターセンターで園内マップをもらいましょう。
400エーカー(約1.6平方km)の広大な園内で、ハワイや東南アジア、アフリカ、熱帯アメリカの植物を観賞したり、アヒルの泳ぐ32エーカー(約0.13平方km)の湖周辺を回ったり。コースと楽しみ方はアナタ次第。
郊外へ行くならやっぱりレンタカーが便利です。
ただ、最寄りの市バス(ザ・バス)の停留所からホオマルヒア植物公園のビジターセンターまでは2マイル(およそ3.2km)と、園内をハイクするよりも距離があります。レンタカーでないと、ちょっとツライ立地です。
コオラウ山脈が間近に迫る雄大な風景。電線がちょっと邪魔・・・。
<番外編>ウィンドワード地区を見渡す絶景と歴史に出会う!ハズだったオールド・パリ・ロード
・・・ご紹介するつもりが、2011年5月現在「落石の危険性あり」で閉鎖されてしまっていたトレイルコースです。ハワイのトレイルコース、ときにこういったことがあります。ガイドブックに掲載されているトレイルコースが、落石や地崩れや、その危険性のため、一時的、または長期間、ハワイ州によって閉鎖されてしまうのです。今後、オールド・パリ・ロード・トレイルが復活することを期待して、少しだけ内容をご案内しますね。
コースの距離:往復2マイル(約3.2km)
標高:350フィート(約107m)
所要時間:往復1時間
難易度:簡単
オススメの時間帯:いつでも
オススメの服装や持ち物:ウォーキングシューズ。飲料水。
閉鎖中でしたが・・・入口あたりをちょっと覗いてみました。(良い子の皆さんは真似しないでくださいネ)
ヌウアヌ・パリ展望台は、地元のティーンの肝試しスポット。
ヌウアヌ・パリ展望台の右手奥に続いているのが1845年に建造され、1898年よりホノルル地区とウィンドワード地区をつなぐ旧ハイウェイとなったオールド・パリ・ロード。1959年に現在のパリ・ハイウェイが完成するまで使用されていた旧道です。
オアフ島で最も人気のある観光スポットの1つ、ヌウアヌ・パリ展望台。
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展望台に向かっていき・・・
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展望台の右手の道を下っていくと
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そこがオールド・パリ・ロードです。
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廃道らしい風情です~。
ご存知の方も多いかと思いますが、ヌウアヌ・パリ展望台付近は、1795年、ハワイ島の統治者であり、すでにマウイ、モロカイ、ラナイの3島を征服していた、のちのカメハメハ大王の軍隊がオアフ島のカラニクプレ大首長軍を追いつめ崖下に落とした古戦場。オールド・パリ・ロードのハイウェイ化の工事中は、およそ800もの頭蓋骨が発見されたとか。・・・おわかりですね?当時のオアフ軍戦士たちの頭蓋骨です。
想像力豊かなアナタ、ハワイアン戦士が落ちていくのが見えるような気がしませんか?
そうした歴史を知っているせいか、このオールド・パリ・ロード、なんとなくゾクッとくるんです。(先入観だと思いますけど)そうした経緯がなくても、廃道ってなんとなく怖い感じがしませんか?
ウィンドワード地区を見下ろす絶景やコオラウ山脈の山肌のほか、道端ではバーベナやニセヤマモモ、ククイなどさまざまな植物観察も楽しめます。今後トレイルコースが再開されることがあれば、ハワイナビの「ニュース&イベント」「ほっとハワイ」「スポット情報」などでお知らせしますね。
手前下に見えるのが現在のパリ・ハイウェイ。広がるのはカイルアとカネオヘの遠景。
ビーチサンダルでも大丈夫?
マカプウ・ライトハウス・トレイルから見えるマカプウ灯台。
各コースとも、トレイルシューズやウォーキングシューズを「おすすめの服装」としていますが、ショーツにビーチサンダルというラフな格好でハイクする欧米人やローカルの人々も少なくありません。ここでご紹介したコースはいずれもビーチサンダルでハイクすることも可能ですが、トレイルシューズやウォーキングシューズのほうがベターなのは間違いありません。(もっとも年がら年中ビーチサンダルを愛用しているロコにとっては、ビーチサンダルは第2の足。ビーチサンダルで充分歩きやすいのかもしれません!?)
夏場はタオルなど汗を拭くもの。ウェットティッシュなども役立ちそうです。
お父さんやお母さん(!)に肩ぐるまされてご満悦のキッズも。
また、いずれのコースもハイキング中、幼稚園から小学校低学年の小さなお子さんをひんぱんに見かけました。中には足場が悪い場所もありますが、大人の助けがあれば、小さなお子さんでも歩ける範囲のコースだと思います。
いかがでしたか?次回のハワイ旅行はアクティブに、ぜひ、ハイキング&トレイルコースに挑戦してみてください。
初心者向けのコースでは物足りない・・・もう少し手応えのあるトレイルコースを試したいという方。機会があれば、次回は「難易度:普通から中級者向け」のコースをご案内したいと思います!
以上、ハワイナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-06-09