カウアイ島のシダの洞窟ボート・ツアーに行ってきました!

スミス・ファミリーの観光ボートに乗って、オールド・ハワイ・ファン憧れの地、シダの洞窟へ!

ダイアモンドヘッドとワイキキ・ビーチ。

ダイアモンドヘッドとワイキキ・ビーチ。

アロハ・アヴァケア Aloha awakea(10:00~14:00頃に交わす「こんにちは」)、ハワイナビです。皆さんは、ハワイといったら真っ先に何を思い浮かべますか?ワイキキ・ビーチやダイアモンドヘッドといったハワイ観光のアイコンでしょうか?フラやウクレレ、サーフィン?ゴルフにショッピング?椰子の木そよぐネイバーアイランドの豪華リゾート?カメハメハ大王や日系の歴史、あるいはシェイブアイスにマラサダ、スパムむすびなんて方もいらっしゃるかもしれません。
ワイルア川州立公園の中にあるシダの洞窟。

ワイルア川州立公園の中にあるシダの洞窟。

「ハワイへのご招待。10問正解して、さあ、ハワイへ行きましょう。それでは、日航機によりますハワイ旅行を目指して、大いに頑張っていただきましょう」という司会で始まる「アップダウンクイズ」*¹や、「兼高かおる世界の旅」*²を観て育った世代にとっては、ハワイといえばシダの洞窟だったりします。え?皆さん、「アップダウンクイズ」も「兼高かおる世界の旅」もご存じない?トホホ・・・歳がバレますね。
2010年現在のシダの洞窟。

2010年現在のシダの洞窟。

まだまだ海外旅行が一般的でなかった「夢のハワイ」時代、スクリーンに映し出されるハワイといえば、ワイキキ・ビーチやダイアモンドヘッドはもちろん、シダの洞窟だったんです。当時、なんとも神秘的に見えたものでした。
1961年アメリカ映画『Blue Hawaii』。

1961年アメリカ映画『Blue Hawaii』。

ハリウッド映画『ブルー・ハワイ』でエルビス・プレスリーが「ハワイアン・ウェディング・ソング」を歌った場所。梅宮辰夫とクラウディア、ヒデとロザンナ、布施明とオリヴィア・ハッセーを含む19,000組以上(2010年現在)が結婚式を挙げた場所。古代ハワイにおいて、王族の結婚式やルアウ(ハワイ式宴会)が催され、位の高い者以外は近づくことを許されなかった場所。オールド・ハワイ・ファンにとってのハワイの象徴。それがシダの洞窟です。
56号線道路から入ってすぐのワイルア・マリーナ。リフエ空港からは車で約10分。

56号線道路から入ってすぐのワイルア・マリーナ。リフエ空港からは車で約10分。

シダの洞窟 Fern Grotto があるのは、カウアイ島の東。ワイルア川 Wailua River の河口にあるボート乗り場から、スミス・カウアイ Smith’s Kauai が運営する観光ボートに乗船します。シダの洞窟はワイルア川の上流にあり、こちらの観光ボート以外のアクセスはありません。ワイルア川を上るレンタルカヤックやパドルサーフィンはありますが、シダの洞窟へ通じる船着き場への発着権を持っているのはスミスの観光ボートだけなのです。わざわざボートに乗ってまで行くのが面倒?いえいえ、このクルーズがイイのです。ボートから眺める熱帯雨林の風景が素晴らしい!ボートごと、ハワイの豊かな自然の中に溶け込んだ気分になれるんです。
それではさっそく出発しましょう。
パーキングは十分な広さ。

パーキングは十分な広さ。

売店とトイレもあります。

売店とトイレもあります。

予約不要。その場でチケットを購入。

予約不要。その場でチケットを購入。

ボートに乗船!

1946年以来4世代に渡ってツアーを運営するスミス・ファミリー。

1946年以来4世代に渡ってツアーを運営するスミス・ファミリー。

 ボートは、ほどよい速度でワイルア川を上っていきます。シダの洞窟がある船着き場までの所要時間は約20分。「ボート・ツアー」とはいっても、シダの洞窟行きボート・ツアーは基本的に予約不要。ナビの乗船したボートは個人客ばかり。大人数の団体やツアー客の場合は専用のボートが用意されるようです。
乗客数にそぐわない大きなボートで出航。

乗客数にそぐわない大きなボートで出航。

広々(ガラガラ?)です。

広々(ガラガラ?)です。

出航しました。

出航しました。

橋の向こうはワイルア・ベイ。

橋の向こうはワイルア・ベイ。

TDRのジャングル・クルーズを思い出したりして。

TDRのジャングル・クルーズを思い出したりして。

往路では、スミス・カウアイのスタッフがツアー・ガイドとなり、周辺のスポットについての説明をしてくれます。けれど乗客は景色を眺めるほうが優先で、マイクを通して流れる説明はほとんどBGM。英語スピーカーの皆さんはそれでも耳に入っていくのでしょうが、ナビの場合、英語は集中しないと頭に入ってきません。でも集中すると、今度は景色が目に入ってきません(涙)。
おお!パドル・サーフィンで川下りをするヒトが!

おお!パドル・サーフィンで川下りをするヒトが!

午後2時という遅めの出発のツアーだったせいか、空いていて、ゆったり、のんびりと外側の座席に腰掛け、川沿いの風景を楽しむことが出来ました。乗り合わせた子供たちが座席に寝転んでいたのがなんともハワイ的(アメリカ的?)です。ハングル~ス。
食べ過ぎの巨人がいまも眠る「スリーピング・ジャイアント」。

食べ過ぎの巨人がいまも眠る「スリーピング・ジャイアント」。

男性なら思わずニンマリ!?ナイスバディにビキニでパドル・サーフィンに励むガールズ。

男性なら思わずニンマリ!?ナイスバディにビキニでパドル・サーフィンに励むガールズ。

レンタル・カヤック・チームの登場!スミスのスタッフによると「みんなLAから来た旅行者だよ」とのこと。

レンタル・カヤック・チームの登場!スミスのスタッフによると「みんなLAから来た旅行者だよ」とのこと。

カヤックのヒトたち、さようなら~。

カヤックのヒトたち、さようなら~。

カヤック乗り場発見!

カヤック乗り場発見!

あそこに見えるのは・・・

あそこに見えるのは・・・

椰子の実です。

椰子の実です。

水上スキーを楽しむ人も。

水上スキーを楽しむ人も。

到着!

到着!

片道20分は頃よい長さです。

片道20分は頃よい長さです。

心地よさを感じつつも、そろそろ単調さを覚える頃、ボートは船着き場に到着しました。ここからシダの洞窟までは徒歩約5分。実はナビ、15年ほど前に一度、シダの洞窟を訪れたことがありました。船上から見るワイルア川の景色はほとんど変わっていませんでしたが(たぶん)、船着き場はきれいに整備されたような気がします。

シダの洞窟へ!

足場がいいのでドンドン進めます。

足場がいいのでドンドン進めます。

シダの洞窟まではコンクリートの歩道となっており、レストルーム(トイレ)やシダの洞窟の展望デッキまではスロープが設置されています。ベビーカーを押したアメリカ人カップルも問題なく進んでいけました。
ミニ・ジャングルの趣きです。

ミニ・ジャングルの趣きです。

トイレへの階段・・・

トイレへの階段・・・

少し先にはちゃんとスロープが。

少し先にはちゃんとスロープが。

展望デッキへのスロープ。

展望デッキへのスロープ。

シダの洞窟の展望デッキ?そうなんです。2010年現在、ツアー客はこの展望デッキからシダの洞窟を見上げることになっています。
清々しくも荒々しい自然を感じます。

清々しくも荒々しい自然を感じます。

1982年のハリケーン・イヴァ、1992年のハリケーン・イニキによってカウアイ島が大きな被害に遭ったのは有名な話。シダの洞窟の生態系も壊滅的な打撃を受けたと言われています。ナビが前回訪れたのはハリケーン・イキニから2、3年経った頃。
閉鎖前に使われていた歩道が見えるシダの洞窟。

閉鎖前に使われていた歩道が見えるシダの洞窟。

「シダの洞窟は見る影もないらしい」と聞いていましたが、初めて実際に目にするシダの洞窟は、荘厳な雰囲気さえ漂わせ、溶岩を覆うシダが垂れ下がる様子がなんとも美しかったのです。「自然の回復力って恐ろしいほどのものがあるな~」とハッキリ感じたのを覚えています。(ハリケーン・イヴァ以前のシダの洞窟と比べれば、やはり、「見る影もなかった」のかもしれませんが)
水がしたたり落ちてきています。

水がしたたり落ちてきています。

ところが2006年、カウアイ島で42日間も降り続いた大雨により、シダの洞窟で地すべりが起きました。以来、危険防止のため、立ち入り禁止になってしまったのです。高台のシダの洞窟から見下ろした先から響いてくる「ハワイアン・ウェディング・ソング」(スミス・カウアイのスタッフがシダの洞窟のふもとで歌ってくれていたのです)。あれが体験出来なくなってしまったのは残念です・・・。
シダに覆われた溶岩の洞窟の内部に広がりはなく、浅い窪み状になっています。いつかまた、洞窟への入場が再開されることを願いつつ。

シダに覆われた溶岩の洞窟の内部に広がりはなく、浅い窪み状になっています。いつかまた、洞窟への入場が再開されることを願いつつ。

シダの洞窟についてのレクチャーのあと、演奏が。やる気なさそうに座り込んでいるオバサマですが、歌は絶品!

シダの洞窟についてのレクチャーのあと、演奏が。やる気なさそうに座り込んでいるオバサマですが、歌は絶品!

が、スタッフが奏でてくれる「ハワイアン・ウェディング・ソング」は健在です。「ここでキスを交わした二人は生まれ変わっても一緒になると言われています。歌い終わったらお相手のいる方はキスをどうぞ」と、スタッフの説明が。
ナビのリサーチによると、キスしたのは全乗客のうち約20%!

ナビのリサーチによると、キスしたのは全乗客のうち約20%!

来世でも結ばれたいお連れ様が隣りにいたら・・・ぜひどうぞ。
シダが前回よりかなり少ないような気が。

シダが前回よりかなり少ないような気が。

水が落ちてきているのが見えますか?

水が落ちてきているのが見えますか?

思いっきり森林浴が出来ます。

思いっきり森林浴が出来ます。

『ジュラシック・パーク』のテーマを口ずさんだりして。

『ジュラシック・パーク』のテーマを口ずさんだりして。

何が見えているのでしょう?

何が見えているのでしょう?

船着き場へとUターン。

船着き場へとUターン。

最後はエンターテイメント!

ほとんどの乗客は、往路と同じあたりの座席に戻ります。どこでも自由なんですけどネ。

ほとんどの乗客は、往路と同じあたりの座席に戻ります。どこでも自由なんですけどネ。

帰りの船上では、スタッフによるハワイアン・ミュージックとフラのエンターテイメントが、お約束のお楽しみです。
乗客数に合わせてか、今日のフラガールは1人だけ。だけど彼女、とっても可愛いんです。ハワイの楽器イプを使った踊り。

乗客数に合わせてか、今日のフラガールは1人だけ。だけど彼女、とっても可愛いんです。ハワイの楽器イプを使った踊り。

ハワイアンの定番「ハナレイ・ムーン」。カウアイ島の北にあるハナレイ・ベイを照らす月を歌った曲。

ハワイアンの定番「ハナレイ・ムーン」。カウアイ島の北にあるハナレイ・ベイを照らす月を歌った曲。

バンドのメンバーが「ハワイアン・ソングでリクエストはありますか?」と訊いてくれますので、お気に入りの歌がある方はリクエストしてみて下さいね。
ハワイの楽器、ウリウリを使って。

ハワイの楽器、ウリウリを使って。

お待ちかねの(?)レッスンタイム。初心者向けの「フキラウ・ソング」を学びます。

お待ちかねの(?)レッスンタイム。初心者向けの「フキラウ・ソング」を学びます。

全行程、約1時間30分のツアーでした。

全行程、約1時間30分のツアーでした。

かつては王族や首長クラスだけが立ち入ることを許された、ワイルア川を上っての、シダの洞窟ボート・ツアー。太古の昔、ポリネシアの島々から移住してきた人々が、その豊饒な土地柄から最初に住みついたといわれ、ハワイ文化発祥の地とされるワイルア川流域。悠久の川の流れを感じながら、ハワイの歴史に思いを馳せる、短いけれど豊かな時間。シダの洞窟は閉鎖されていても・・・やっぱり大満足!以上、ハワイナビでした。

*1 1963年~1985年TV放映、ロート製薬提供、日本航空協賛のクイズ番組
*2 1959年~1990年TV放映、パンアメリカン航空、のちにスカンジナビア航空協賛の世界紀行番組


上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-10-15

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