■ハワイの気候と服装

ハワイにもそれなりの四季があるのです。

常夏の島、ハワイ。だから、もちろん、
「一軒家にはプールがあって、みんな1年中泳いでるんでしょう?」
いえ、そういうわけでもなくて・・・。
「一年中ピーカンなんだよね?せっかくハワイに来たのにずーっと雨だなんて、運が悪すぎる、私たち!」
いえ、実はそういうこともあり・・・。

ハワイにもそれなりの四季が

プールがあるのは、郊外の広い一軒家や、高級住宅街の一軒家。ハワイでも、プールのない一軒家がほとんどです。自宅にプールがあっても温水装置を設置していなければ、泳ぐのは夏の間だけ。冬になると水温もグッと下がり、水中に入るのに勇気が要るほど。秋になるとプールじまいしてしまい、冬の間はプールにカバーを掛けっ放しのお宅も多いんですよ。

また、ハワイの雨季にあたる、特に11月から12月にかけては、夜間から明け方にかけて激しい雨が降ることも多く、日中も雨が降り続くことがあります。この時期、各島の北東部に滞在すると、毎日のように雨、という場合もあるでしょう。
カポレイにあるハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パーク。お得な年間パスもありますが、近隣住人以外のローカルは夏に1、2度訪れるだけなので、もとが取れません!

カポレイにあるハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パーク。お得な年間パスもありますが、近隣住人以外のローカルは夏に1、2度訪れるだけなので、もとが取れません!

ホノルルマラソンが開催される12月半ばは雨期。2007年2008年連続で、雨のスタートとなってしまいました。

ホノルルマラソンが開催される12月半ばは雨期。2007年2008年連続で、雨のスタートとなってしまいました。

とはいえ、常夏の島というのも本当です。太平洋の真ん中に位置するハワイ。北太平洋高気圧の中心がハワイ諸島近辺にあるため、1年を通して温暖な亜熱帯気候。また北東から吹き抜ける貿易風のおかげで、湿度が低く、爽やかな暑さです。ちなみに、ハワイでは、シーリングファンだけでエアコンのない一軒家が大半です。コンドミニアムはエアコンを付けていることが多いですが。
1年中ゴルフが出来るハワイ。

1年中ゴルフが出来るハワイ。

寒い時期もあるとはいっても、そこはやはり常夏の島。温暖な気候ゆえ、椰子の実は1年に3回くらい実ります。

寒い時期もあるとはいっても、そこはやはり常夏の島。温暖な気候ゆえ、椰子の実は1年に3回くらい実ります。

2つの季節

ハワイの季節は大きく分けると2つ。
5月から10月にかけての夏季と、11月から4月にかけての冬季です。
ホノルルの夏季の平均日中温度は、摂氏29.4度(華氏85度)。
冬季の平均日中温度は、摂氏25.6度(華氏78度)です。
夜になると、日中より摂氏5、6度低くなります。
海水温度の平均は、季節や場所によって多少の違いがありますが、摂氏23.3度(華氏74度)から摂氏26.7度(華氏80度)。

夏季のハワイ

ヒルトンハワイアンビレッジにいるペンギン。温帯性ペンギンなので、寒くなくても大丈夫。

ヒルトンハワイアンビレッジにいるペンギン。温帯性ペンギンなので、寒くなくても大丈夫。

夏季にハワイへいらっしゃる方は、いかにもハワイ!な、カラッとした暑さを楽しむことが出来るでしょう。太陽の下のビーチで寝転んでいると、ジワッと汗がにじんできます。それでも湿気が少ないため、不快になりません。日陰に入ると、そよ風が吹いてきたり、椰子の葉の音が聞こえてきたり。海水浴を思う存分楽しめるでしょう。

紫外線に注意!
ただし、紫外線は強烈です。うっかり日焼け対策を怠ったのか、ハワイの日差しを甘く見てしまったのか・・・額や鼻の頭、首の後ろ、二の腕や太腿を赤くしたアメリカ人観光客や、全身ほとんど火傷状態の色白の日本人観光客を、ワイキキで見かけることもチラホラ。個人的な知り合いの話になりますが、彼は生まれつき色黒の日焼け自慢。これまで日本のビーチで日焼け止めローションを使用したことはなく、さらなる日焼けを目指して常にサンタンローションを塗っていたとか。それで日焼けのトラブルは全くなかったそうです。ところがマウイ島のカアナパリ・ビーチで同じことをした結果、夕方になってふと気づくと、全身が赤く腫れ、寒気までしてきてしまったのです。海外旅行傷害保険に入っていなかったという悲しい事情から、医者にはかかりませんでしたが、病院に行ってもおかしくない重症でした。日焼け対策、忘れないで下さいね。海外旅行傷害保険も、やはり入っておくと安心です。

夏季の服装は
夏季のハワイは、日本の夏と同じ服装で大丈夫。エアコンが強めに効いている場所もあるので、薄手の長袖カーディガンやジャケットがあるとベターです。 

冬季のハワイ

冬季の屋内型ショッピングモールは、冷房が効きすぎていることも。長袖シャツのロコや、長袖を羽織っているロコも結構います。

冬季の屋内型ショッピングモールは、冷房が効きすぎていることも。長袖シャツのロコや、長袖を羽織っているロコも結構います。

冬季の服装は
冬季のハワイは、暑がりの人以外は、長袖の羽織りものがあったほうが良いでしょう。日中は汗が出ることもありますが、夕方には、ビーチや公園で、吹きすさぶ風に震えることもしばしば。日本人からすると、冬場とはいえ基本的に夏の気候のハワイですし、下に着ているのは半袖なんですから、羽織るのは、薄手の夏用の長袖じゃないと、おかしいような気がします。が、季節感や服装にそれほど頓着しないローカルは、半袖の上から、フリースのジャケットや、極太毛糸編みのウールのカーディガンなど、気にしないで着ています。足元が冷えるため、UGGなどのムートンブーツを履いている人もいます。もっともこちらは防寒対策というより、流行りのせいかもしれませんが。ヌウアヌ・パリなど、山側で標高がある地区は朝夕にはかなり気温が下がるため、暖炉を設置している家もあります。

冬季のビーチは
温水プールのある学校でも、体育の授業で水泳があるのは夏季のみ。冬にも泳ぐのは水泳部員か水泳教室の生徒だけです。また、一般のローカルも、冬季になるとビーチから足が遠のきます。全く行かないわけではありませんが・・・ビーチによっては、結構、風も海水も冷たいんです。とはいえ、ワイキキ・ビーチやアラモアナ・ビーチなど人気のビーチは1年中にぎやかです。海水も夏季に比べると多少冷たいとはいえ、泳げる範囲内です。また、サーファーにとっては、ノースショアに待ちに待ったビッグウェーブがやってくるお楽しみのシーズンです。


おわかりいただけるでしょうか? 二重の虹です。

おわかりいただけるでしょうか? 二重の虹です。

冬季のお楽しみ
冬場のお楽しみはほかにもあります。1つは虹です。雨季にはしょっちゅう、虹が出ます。二重、三重の虹も、そう珍しくないんですよ。車を運転していて虹が見えることも多いですが、見とれてしまって運転がおろそかにならないように気をつけて下さいね。
 
もう1つはホエールウォッチング。12月から3月頃まで、交尾や出産、子育てのため、アラスカからハワイの沿岸へ回遊してきたザトウクジラを見ることが出来ます。

地域によって違う気候

ハワイ島ヒロにある観光スポット、カウマナ・ケイブ(カウマナ洞窟)。5月ですがあいにくの雨。ヒロは年間降水量の多い地域として知られています。

ハワイ島ヒロにある観光スポット、カウマナ・ケイブ(カウマナ洞窟)。5月ですがあいにくの雨。ヒロは年間降水量の多い地域として知られています。

ひとくちにハワイといっても、各島や、その標高、エリアによって天候や気温はかなり違ってきます。各島とも、北東部は降水量が多く、南西部は晴天率が高いです。そのため、リゾートホテルはたいてい南西部に集中しています。

ホノルル周辺では、ワイキキは不思議と(気象学的にいえば不思議ではないのかもしれませんが)、いつも晴れています。ホノルルのほかの地区ではかなり雨が降っていても、ワイキキだけはお天気だったり、薄曇りではあるけれど、雨は降っていなかったり。昔はハワイの王族が好んで過ごした静養地であり、現在は世界中の人から愛されるリゾート地であるというのもうなずけます。

とはいえ、例えばカウアイ島のノースショアのように、曇り空や雨の多いエリアを好むリピーターもいます。作家の村上春樹さんは、カウアイ島北部に位置するプリンスヴィルの滞在、執筆がお好みとか。太陽が燦々と輝くビーチもハワイらしいのですが、山側の、薄曇りの中の緑もまた、とてもハワイらしいのです。ホテルの部屋から見下ろす雨に煙る海も風情がありますよ。
ハワイの様々な季節と場所を、楽しんで下さいね。

<ハワイの月別平均気温&降水量>

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-12-01

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