ホノルル動物園トワイライトツアーに参加してみました!

閉園後、夜の動物たちを見学できるガイドツアー。実は子供よりも大人向けだったんです・・・

ホノルル動物園ではトワイライトツアーのほかにもキッズのデイキャンプなど様々なアクティビティを行っています。

ホノルル動物園ではトワイライトツアーのほかにもキッズのデイキャンプなど様々なアクティビティを行っています。

アロハ・アヒアヒ(ハワイ語で「こんばんは」)、ハワイナビです。今日はハワイの夜の動物園をご案内しましょう。夜の動物園って、まるで小説か映画の題名みたいじゃありませんか?ちょっぴりロマンチックでどことなくミステリアス。なんだかドラマが隠されていそう・・・。好奇心をそそられます!

日本でも上野動物園や旭山動物園など、主に夏季期間限定で、開園時間を午後7時から9時頃まで延長する「夜の動物園」が行われますよね。ここ、ワイキキにあるホノルル動物園では閉園後の動物たちを見学できるガイドツアー、その名も「トワイライトツアー」が1年を通して行われているんです。ガイドブックなどで紹介されることもあり、日本人旅行者の参加も少なくないというこのツアー。してその内容は?さっそくハワイナビもツアーに潜入、いえ、参加してみました。

予約を済ませたら・・・閉園後の正面入口前に集合!

シャッターが閉まると人影もなくなります。

シャッターが閉まると人影もなくなります。

ホノルル動物園の入園時間は午前9時から午後4時半まで。入園時間を過ぎると正面入口にはシャッターが下り、午後5時頃には正門入口脇にある専用出口から出てくる入園者の姿もなくなります。あたりにはキッパリとした「閉園!」という雰囲気が漂います。

トワイライトツアーが行われるのは、毎週金曜日と土曜日の午後5時半から7時半まで。ホノルル動物園正面入口前に、午後5時15分に集合することになっています。5時10分の時点でナビのほかに人影はなし・・・本当に今日、催行されるんでしょうか?心配になってきます。このツアーは「余裕があれば当日参加も可」とのことですが、基本的には、前もって申し込みを行うことになっています。実際、大人数でのグループ予約がある場合、当日参加を断ることもあるそう。やはり予約していくほうが安心確実です。

5時15分を過ぎるとローカルの親子や日本人のカップルなど、チラホラと人が集まり始めました。ようやく動物園のスタッフが現れたのは5時半を少し過ぎた頃。ああ・・・ここでも時間に大雑把なハワイアンタイム・・・。
旅行者の皆さんも、郷に入っては郷に従えでハワイアンタイム?

旅行者の皆さんも、郷に入っては郷に従えでハワイアンタイム?

「トワイライトツアーはこちら」

「トワイライトツアーはこちら」

日本語チームの皆さん、いってらっしゃ~い。

日本語チームの皆さん、いってらっしゃ~い。

まずはチェックインです。名前を告げるとスタッフが参加予定者リストと照らし合わせます。参加費の支払いは現金、クレジットカードいずれも可とあらかじめ聞いていたため、クレジットカードで支払おうとしましたが、「クレジットカード?じゃ、事務所へ行って処理するものを取ってこなくちゃ・・・」と、明らかに困ったスタッフの表情。事務所は正面入口奥にあり、目と鼻の先です。けれど鍵を開けて中に入ってまた戻ってくるとなると、確かに時間がかかりそう(「小走り」という動作を知らないハワイの人々ゆえ)。予定を変更して現金で支払いましたが、参加費の支払いは現金がオススメです。

支払いが済むと、「日本語のツアー?英語のツアー?」と訊かれました。どうやらツアーは日本語チームと英語チーム、二手に分かれるようです。日本語チームには動物園スタッフ(ツアーガイド)のほかに、日本人通訳が同行する模様。日本語ツアーに参加したいのはやまやまのナビでしたが、同行者がイングリッシュ・スピーカーだったため、今日は泣く泣く(?)英語チームへ。ハワイナビの英語はそれなりに~それなりに~。これから動物の生態等に関する説明を聞くわけで、どうしたって母国語である日本語のほうが理解度は深まりそうです。

日本語チーム、英語チーム、ともに参加者は20名弱といったところ。日本語チームはひとあし先に、正面入口脇の「出口」(通常は出口専用)から園内に入っていきました。「置いていかないで、私も連れていって~」(ナビ心の叫び)。
真ん中がアンドレア。その右がチャド。

真ん中がアンドレア。その右がチャド。

英語チームを率いる今日のツアーガイドはアンドレア。キビキビした感じの女性スタッフです。そのアシスタントはチャド。アンドレアからまずは、ツアー中の注意事項についての説明があります。
「閉園後は動物たちのリラックスタイム。大声で騒ぐなどして動物たちの邪魔をしないこと」
「動物の写真撮影にフラッシュは使用しないこと」
参加者1名につき、動物たちに優しい、赤いセロファンを張った懐中電灯が手渡されます。ただしこちらの懐中電灯も、動物の顔を照らすのはNG。身体や足元を照らすのです。
英語チームもいってきま~す。

英語チームもいってきま~す。

ナビが参加したのはハワイの冬季。ハワイの冬季は11月から4月といわれています。夏季にあたる5月から10月までに参加した場合、夜7時半になっても外は明るく、あるいは懐中電灯もいらないのかもしれませんね。

さぁ、英語チームも出発です。ん?日本語チームとは違う方向へ・・・カパフル通り沿いのパーキングのほうへ進みます。パーキング側の関係者専用ゲートから、いよいよ園内に入ります。

さぁ、ツアーの始まりです


まずは鳥のゾーンへ。鳥って・・・動物園の中では地味な存在ですよね。一、二カ所立ち止まって簡単な説明がありましたが、檻の中の鳥も、都合よく見える位置に出てきてくれるわけではなく、「どの鳥?」「見えない」「あそこだ」と、見えたり見えなかったり。檻の中で一緒に飼育されているゴールデンライオンタマリン(キヌザル科の小型のサル)が、アンドレアの声を聞いて姿を現わし一瞬盛り上がりましたが、すぐにさらっと通り過ぎて次のゾーンへ。ガイドツアーなので、自分の見たいところで止まることは出来ません。参加者を案内するポイントはあらかじめ決まっているようです。
ゲートを入るとすぐに鳥のゾーンです。

ゲートを入るとすぐに鳥のゾーンです。

孔雀 Peafowl

孔雀 Peafowl

ゴールデンライオンタマリン Golden Lion Tamarin

ゴールデンライオンタマリン Golden Lion Tamarin

ハワイの州鳥ネネ Nene もさらっと流します。

ハワイの州鳥ネネ Nene もさらっと流します。

「共食いの習性があるため、弱い子供のコモドドラゴンは樹の上に逃げるんです」

「共食いの習性があるため、弱い子供のコモドドラゴンは樹の上に逃げるんです」

次にアンドレアがじっくりと立ち止まったのは、世界最重量級のトカゲといわれるコモドドラゴン(コモドオオトカゲ)の前。そういえば以前、インドネシアでコモドドラゴンに襲われた少年や男性が死亡したというニュース、ありましたよね。コ、コワイ・・・。

コモドドラゴンの平均身長は8フィート(約2.5m)、平均体重は200ポンド(約91kg)。嗅覚に優れ、5マイル先(約8.5km)の動物の死骸の臭いも嗅ぐことが出来るとか。また大きく重い身体にも関わらず、その動きは敏捷で木に登ったり泳いだりも自由自在とか。そして・・・弾力性に富んだ頭蓋骨と、60本もの次々と生え替わるノコギリ型の歯を持ち、豚1頭を20分ほどで食べ終えることが出来るとか。
コモドドラゴンで~す。

コモドドラゴンで~す。

1日終わってお疲れ?のっそりと姿を見せてくれました。

1日終わってお疲れ?のっそりと姿を見せてくれました。

「ほら、こうやってガブッと」(ひぇ~)

「ほら、こうやってガブッと」(ひぇ~)

「しかも口の中は致命的な感染症を引き起こすバクテリアがいっぱいなの・・・」
コモドドラゴンの頭蓋骨を自分の腕に噛ませる真似をしてまで(!)、丁寧に説明するアンドレア。 
「最近のリサーチで、バクテリアのほかに、血液凝固を防げる毒を持っていることがわかったって何かで読んだけど」と、赤ちゃんを連れたお父さんが発言。
「そうなのよ。それで失血死を導くのね・・・」
って、怖過ぎです。
「皆さんも、この頭蓋骨、触ってみる?」
参加者に頭蓋骨をまわして見せてくれました。

「I'm tired, Mommy!」(マミー、ワタシ疲れちゃった)

「テープで囲ってあるのは椰子の実の落下による事故を防ぐためだよ」と、チャド。

「テープで囲ってあるのは椰子の実の落下による事故を防ぐためだよ」と、チャド。

スナックバー&イートインスペース、「カパフル・マーケット」を通り過ぎて、スマトラトラの檻の前に。日中訪れても、姿を現してくれないことも多いココのトラ。なんと気前よく2頭が登場です。大人は喜んでいたのですが・・・。

参加者の中に子供は3人。1人は父親か母親に抱かれっ放しの1歳未満の赤ちゃん。あとの2人は友達同士の3歳から4歳くらいの女の子です。実はここで、女の子たちがぐずり始めました。「疲れた」「歩きたくない」「家に帰りたい」・・・。
幼児連れのファミリーはベビーカー必須です!

幼児連れのファミリーはベビーカー必須です!

ホノルル動物園では、トワイライトツアーを「大人と4歳以上の子供におすすめ。家族連れやベビーカー歓迎」としています。が、日本の動物園と違い、楽しみにしていた動物に会えずじまいになってしまうこともあるホノルル動物園。自然に近い環境で動物たちを飼育しているため、日中でも、目当ての動物が見えない、出てこないことも多いのです。ましてや暗くなってくると、小さな子供にとっては動物も見えずに、ただひたすら歩くだけ、ということになりかねません。2人の女の子たちは、それぞれの母親がベビーカーを持ってきていたのでラッキーでした。(ハワイでは4、5歳頃までベビーカーに乗る子供も多いのです)ぐずってからはベビーカーに乗って、気が向いたら少し歩いて・・・という感じでツアーについてきていましたが、楽しくなさそうでかわいそうでした。
タイガーよりも・・・

タイガーよりも・・・

「こっちで遊びたいよ、マミ~!」

「こっちで遊びたいよ、マミ~!」

夜の動物園が楽しめるのは子供の場合、よほどの動物好き、動物園好き以外は小学校中学年以上かな?という気がしました。動物との触れ合いもなければ、ガイドツアーなので探検的要素もありません。逆に大人の場合、動物や散歩が嫌いでなければ、誰でも楽しめると思います。「日本語ならさらに楽しめたかも・・・」(ふたたびナビ心の声)
あちらにはテントを張る人々が!? Snooze in the Zooという夕方5時半から翌朝9時までのキャンププログラム(不定期開催)に遭遇しました。 あちらにはテントを張る人々が!? Snooze in the Zooという夕方5時半から翌朝9時までのキャンププログラム(不定期開催)に遭遇しました。 あちらにはテントを張る人々が!? Snooze in the Zooという夕方5時半から翌朝9時までのキャンププログラム(不定期開催)に遭遇しました。

あちらにはテントを張る人々が!? Snooze in the Zooという夕方5時半から翌朝9時までのキャンププログラム(不定期開催)に遭遇しました。

ツアーのメインアトラクション!?

次はアフリカサバンナ・ゾーンへ。参加者はみな懐中電灯を点けています。暗くなってきて、動物たちの姿もほとんど見えません。
ライオン、ハイエナ、キリン、サイ、シマウマ、カバなどがいる人気のゾーンです。

ライオン、ハイエナ、キリン、サイ、シマウマ、カバなどがいる人気のゾーンです。

明るく撮れていますが、実際は外はかなり暗くなっています。

明るく撮れていますが、実際は外はかなり暗くなっています。

こちらがホントの暗さです。

こちらがホントの暗さです。

さっき檻の中で見た孔雀が(?) 通路をお散歩中。

さっき檻の中で見た孔雀が(?) 通路をお散歩中。

無表情な目がコワイ・・・。

無表情な目がコワイ・・・。

ここでアンドレアはカバに餌(リンゴ)を落とします。ビー玉のような無表情な目で、動きは荒々しく、餌を口に入れんとする2頭のカバ。ウィンドウ越しとはいえ、間近に目にする150°開くといわれる大きな顎に鋭い歯・・・コ、コワイ。カバって、ほのぼのとした動物じゃありませんでしたっけ?

「カバはアフリカの動物の中では一番獰猛で危険です。動きも速く、ワニや人間が襲われることも・・・」
なぜ・・・怖い説明ばかり・・・アンドレア・・・。
でも、このカバが餌を求めてハッスルする様子、非常にダイナミックで、ぐずっていた2人の女の子もベビーカーを降りて、しばらく眺めていたほど。たぶん、これが今日のトワイライトツアーの一番のアトラクションでした。
スイッと泳いできて・・・

スイッと泳いできて・・・

あんぐりと。

あんぐりと。

クモザル Spider Monkey。『夜のくもざる』という村上春樹氏の小説もありますね。

クモザル Spider Monkey。『夜のくもざる』という村上春樹氏の小説もありますね。

このあとオランウータンやサル、ワニなどを回ったのですが、いつもならアンドレアの声に反応して姿を現すというオランウータンも今晩はもうお休み?出てこずじまい。また暗闇の中、サルの姿も、赤いセロファン張りの懐中電灯の灯りでは心もとなく、はっきり捉えることが出来ませんでした。夜の動物園も灯りがなければただの暗闇(!)になってしまうのでした。
ガリアル(インドガビアル) Gharial

ガリアル(インドガビアル) Gharial

口吻が細長~いのが特徴です。

口吻が細長~いのが特徴です。

サル・・・暗くて見えない(涙)。

サル・・・暗くて見えない(涙)。

いろいろな説明を聞けて、「楽し~!」というより「う~ん、ためになった!」ツアーでした。

いろいろな説明を聞けて、「楽し~!」というより「う~ん、ためになった!」ツアーでした。

最後に簡単なスナックが出ます。

最後に簡単なスナックが出ます。

最後はテントの下に用意されたジュースと動物ビスケットをいただいて解散です。そこで合流した日本語チームの参加者の会話を聞いてみると・・・どうやら回った順番が、英語チームとは逆の、フラミンゴ→ゾウ→サル→ワニ→オランウータン→カバ→トラ、だったよう。後半は暗くなったり、動物が飼育舎に戻ってしまったりで、オランウータンやサル、ゾウといったメジャーな動物を見ることが出来なかった英語チームに比べると、若干ベターな順序かも?ああ・・・やはり日本語チームに入るべきだったのか?(ナビ心の悔恨)。
いや、英語チームにはコモドドラゴン(と、その頭蓋骨)もあったことだし!この勝負、日本語チーム、英語チーム、引き分けです。(って、いつから勝負に!?)

ホノルル動物園・トワイライトツアーHonolulu Zoo Twiright Tours
開催日:毎週金曜日と土曜日
開催時間:午後5時半から7時半まで(午後5時15分集合)
集合場所:ホノルル動物園正面入口前
参加費: 大人14ドル 4歳から12歳の子供10ドル 3歳以下無料
(ホノルル動物園メンバーは大人12ドル 4歳から12歳の子供8ドル) *2010年3月現在
カード可、ただし現金払いのほうがおすすめ。

問い合わせ・申し込み
-電話: (808) 971-7195 *英語のみ
-Eメール: education@honzoosoc.org (件名は Twilight Tourで) *英語のみ
※詳細はホームページから「Activities」→「Twilight Tours」を参照してください。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2010-03-12

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