ホノルルのダイナー特集!

アメリカンだけじゃなく、ハワイアンやアジアンフードも味わえて、おまけにロコ気分を満喫できるのがハワイのダイナー!

アラモアナにある「リケリケ・ドライブイン」。

アラモアナにある「リケリケ・ドライブイン」。

エ・コモ・マイ(ハワイ語の「ウェルカム」)! ハワイナビです。
今回はホノルルのダイナーのご紹介です。

アメリカンだけじゃなく、ハワイアンやアジアンフードも味わえて、おまけにロコ気分を満喫できる。
24時間営業や、中休みのない通し営業、深夜営業が身上だから、食事時間が不規則になりがちなハワイ滞在中に何かと使える。

そんなダイナーにさっそく行ってみましょう!

ダイナー(diner)って?

カイムキの「ビッグシティダイナー」。なんたって店名が「ダイナー」ですから、間違いなくダイナー!

カイムキの「ビッグシティダイナー」。なんたって店名が「ダイナー」ですから、間違いなくダイナー!

ダイナー(diner)はアメリカに特有の飲食店のジャンル。
「The Oxford Encyclopedic English Dictionary 」でdinerを引くと、

[US] a small restaurant / [米語] 小さなレストラン

とありますが・・・うーん、定義がシンプル過ぎて、どんなものかさっぱりわかりません。

おそらく皆さんは、「ダイナー」に対するハッキリとした、あるいはボンヤリとしたイメージをお持ちなのではないでしょうか? きっとアメリカ映画やテレビドラマで、こんな場面を目にしたことがあるハズ。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年公開アメリカ映画)に出てくるダイナー。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年公開アメリカ映画)に出てくるダイナー。

○舞台は1950年代から1960年代。登場人物たちがカウンター席やブース席に集まって、ソーダやコカコーラ、ミルクシェークを、顔なじみのマスターかウェイトレスにオーダー。

○ロードムービーで、主人公が立ち寄る、田舎町の国道沿いのレストラン。店のドアを開けると、カウンター席には地元の常連客が。主人公はその並びに腰を下ろすか、ブース席へ落ち着く。

○ニューヨークのような都会の街角にさりげなく存在する、飾らない店。なじみの客と一見の客が混じってカウンター席で朝食をとっている。
そう、それがダイナーです。
『恋人たちの予感』(1989年公開アメリカ映画)に出てくるダイナー。

『恋人たちの予感』(1989年公開アメリカ映画)に出てくるダイナー。

・・・それじゃ全然わからない!? それではこの際、日米のウィキペディアから「ダイナー」の特徴とされるポイントを引用しましょう。

1)アメリカ料理を中心とした幅広いメニュー
2)気取らない雰囲気
3)カウンターのある店内
4) 深夜営業
これがダイナーのカウンターだ! カリヒ地区の「ケニーズ・レストラン」。

これがダイナーのカウンターだ! カリヒ地区の「ケニーズ・レストラン」。

あなどれません、ウィキペディア。確かにナビが思い浮かべる「ダイナー」はこの4カ条をすべてクリア。この4カ条を、必ずしも満たしている必要はないけれど、だいたいこのセンに沿ったレストランが「ダイナー」ということで、ヨロシク~! なお、1カ条めの「アメリカ料理を中心とした幅広いメニュー」に、ハワイの場合は「加えてローカルフード」としてもいいかもしれません。ハワイやアジア、ポルトガルなど、さまざまな人種と食文化が混ざり合った結果の定番ローカルメニュー、たとえば、ロコモコ、サイミン、テリヤキビーフやフライドライスにカルアキャベッジ(カルアキャベツ)などは、ハワイのダイナーの人気メニューでもあります。
それではハワイ滞在中に体験できる、ホノルルのダイナーのご案内、はじまりはじまり~。

ワイラナ・コーヒーハウス Wailana Coffee House

ヒルトン・ハワイアン・ビレッジからアラモアナ・ブールバードをわたった正面。

ヒルトン・ハワイアン・ビレッジからアラモアナ・ブールバードをわたった正面。

ヒルトン・ハワイアン・ビレッジの向かいにあるから、目にしたことのある方も多いはず。
ワイキキからアラモアナ・センターへ向かうザ・バスもこの前を通ります。
前述の「ダイナー4カ条」はすべてクリア! 客層の大半はロコとアメリカ本土からの観光客。ワイキキで、「アメリカのダイナー」の雰囲気が味わえます。
アメリカ人観光客がよく足を運びます。

アメリカ人観光客がよく足を運びます。

ワイラナ・コーヒーハウスの前身は、いまとなっては伝説の「カピオラニ・ドライブイン」。カピオラニ・ドライブインは1949年にオープン。昔ながらの本当のドライブインで、100台からの車が駐車でき、客は車の中から、テーブルならぬ車を回るウェイターに注文。ウェイターが車まで食事を運んできてくれたとか。1969年、ドライブイン人気の衰退をうけた創業者が同じ場所に24階建てのコンドミニアムを建設。その1階にワイラナ・コーヒーハウスをオープンさせ、現在に至ります。
カウンター完備で、まさしくダイナーの雰囲気。

カウンター完備で、まさしくダイナーの雰囲気。

窓際のテーブルからは、ワイキキからアラモアナへ向かう人や車を眺められます。

窓際のテーブルからは、ワイキキからアラモアナへ向かう人や車を眺められます。

メニューには「Aloha」、そして「Ono Local Favorites(美味しいローカルの人気料理)」と。

メニューには「Aloha」、そして「Ono Local Favorites(美味しいローカルの人気料理)」と。

サラダバーがあるのがグッドです。

サラダバーがあるのがグッドです。

リケリケ・ドライブイン Like Like Drive Inn

建物一体、「リケリケ・ドライブイン」の所有です。1994年に650万ドルを掛けて改築。

建物一体、「リケリケ・ドライブイン」の所有です。1994年に650万ドルを掛けて改築。

アラモアナ・センターからは徒歩5分。ウォルマート アラモアナ店の目の前という好立地にあるリケリケ・ドライブインの創業は1953年。いまも創業者の日系ファミリーが経営を続けています。こちらも1967年までは、先述のカピオラニ・ドライブインと同様、ウェイターが車まで注文を取りにくる本格的ドライブインだったそう。現在のお店は1994年に建て直したものです。
ちゃーんとカウンター席があります。

ちゃーんとカウンター席があります。

遅ればせながらハワイでもグルメ志向が高まりつつある今日(こんにち)。こじゃれたお店へ通うようになり、リケリケ・ドライブインから足が遠のいていても、「子供の頃、家族に連れられて行ったなぁ」「ティーンの頃、夜中に友達と寄ったなぁ」と、多くの大人のロコはリケリケ・ドライブイン経験者。お店によると、常連客の中には20年以上も毎日通い続けているご夫婦もいるとか。このご夫婦、旅行に出かける際には、「何かあったんじゃないかと心配をかけてはいけないから」と、前もってお店に連絡を入れるそうです。
日替わりランチには、スープとモヤシの煮びたし(?)・・・

日替わりランチには、スープとモヤシの煮びたし(?)・・・

ドリンクとアイスクリームが付いてきました。

ドリンクとアイスクリームが付いてきました。

リリハ・ベーカリー Liliha Bakery

手前が「リリハ・ベーカリー」。右奥に見える背の高いビルは、2つともクアキニ・メディカルセンターの一部。

手前が「リリハ・ベーカリー」。右奥に見える背の高いビルは、2つともクアキニ・メディカルセンターの一部。

ローカルらしい下町エリア、リリハにある、リリハ・ベーカリー。すぐ近くには、日系移民による日系移民のための病院として設立されたクアキニ・メディカルセンター(クアキニ病院)があります。クアキニ病院は、その建築や拡張のため、大正天皇皇后陛下や昭和天皇皇后陛下から御下賜金を拝受。また、ソニーの創業者の1人である故盛田昭夫氏が入院し、お世話になったお礼として、キャッシュとしては施設はじまって以来の最高額を寄付したことでも知られ、日系というだけでなく、日本ともつながりのある病院です。
上にクリームが乗っている3つがココパフです。

上にクリームが乗っている3つがココパフです。

リリハ・ベーカリーは店名のとおり、「ベーカリー」で、お店の名物スイーツ「ココパフ」はロコの手土産や差し入れの定番中の定番。このココパフ、日本人の味覚にはちょっと甘過ぎるような気がしないでもないのですが、ロコは本当に大好きなんです。ホームパーティなどにココパフを持っていくと、「オー、ココパフ!」なんて喜ばれ、テーブルに並べられると、ほかのデザートを差し置いて一番先になくなる大人気。
・・・えーっと、今回はデザートではなくダイナーの特集でした。実はリリハ・ベーカリーの店内には、カウンターだけのダイナーが併設されています。
客足の絶えないベーカリー部門。ここでバースデーケーキをオーダーするロコも多いんです。

客足の絶えないベーカリー部門。ここでバースデーケーキをオーダーするロコも多いんです。

レジの隣にあるダイナー部門。カウンターだけですが、人気があります。

レジの隣にあるダイナー部門。カウンターだけですが、人気があります。

カウンターの目の前がキッチンです。

カウンターの目の前がキッチンです。

パンケーキ、ワッフルやフレンチトーストほか、24時間いつでも注文できる朝食メニューが充実しているほか、ステーキや仔牛のカツレツ、ミートローフ、ハンバーガー、各種サンドイッチなどのアメリカ料理はもちろん、ロコモコやサイミン、さらに日替わりケーキや日替わりパイアラモードなんて、甘党には嬉しいアイテムも。アイスクリームソーダやミルクシェイクなんて懐かし系のドリンクもあるので、ココパフを買ったついでに、カウンターへ腰を下ろしてみても。リリハ・ベーカリーの創業も古く、1950年です。

ビッグシティダイナー(カイムキ店) Big City Diner (Kaimuki)

ここまでにご紹介したのは、リアルな「昔ながらのダイナー」でしたが、ビッグシティダイナーは、「昔ながらのダイナー」を模したお店。現在オアフ島に5店舗あるうち、1号店であるカイムキ店がオープンしたのは1998年です。ほかのダイナーの創業が1950年前後ですから・・・約半世紀も新しいということになります。
店内はオールディーズなインテリア。

店内はオールディーズなインテリア。

創業者は日系のレイン・ムラオカ氏。中学生のころからレストランで皿洗いのバイトをしていたというムラオカ氏が、「自分のレストランを持ちたい」という夢をかなえたのが、ビッグシティダイナー。店名は、カイムキに空き店舗を見つけ、出店が決まってから付けたもの。
カイムキのノスタルジックな雰囲気を考慮して、当初は「カイムキ・ソーダファウンテン」という名前が候補に挙がっていたとか。ただその名前では、他地区に進出することになった場合――たとえばパールリッジにオープンするのに「カイムキ」では不釣り合い。
ワイアラエ・アベニューの道路幅が広いのは、昔、ストリートカーの線路があったから。

ワイアラエ・アベニューの道路幅が広いのは、昔、ストリートカーの線路があったから。

命名に苦心していたムラオカ氏が思い当たったのが、カイムキがハワイの最も古い商業地区でありベッドタウン――ビッグシティ――だったという事実。戦前はカイムキのメインストリート、ワイアラエ・アベニューをストリートカー(路面電車)が10分おきに走っていたんですヨ。ハワイ以外のアメリカ本土へ進出したっておかしくない、普遍性のある「ビッグシティダイナー」という店名は、実はカイムキの町の歴史から生まれたワケです。
ワイアラエ・アベニューに面した入口。

ワイアラエ・アベニューに面した入口。

こちらは、外観や内装はレトロでも、長年の味を守る「昔ながらのダイナー」と比べると、味がグッと今風。パシフィックリム風のメニューもあります。だから客層も少しばかり若め。ただ人気があるのは、結局、ダイナーの定番メニュー、クラシックスタイルのハンバーガーやロコモコだったりしますけど。そうそう、ここも「ダイナー4カ条」を満たしてはいるんですが、2011年10月現在、カウンター席は荷物置き場になっています・・・。
ファンの多い「グランマのインクレディブルなキムチ・フライドライス」。

ファンの多い「グランマのインクレディブルなキムチ・フライドライス」。

店舗裏には市営パーキングが。裏口からも入れます。

店舗裏には市営パーキングが。裏口からも入れます。


気軽に足を運んでみてください!

気軽に足を運んでみてください!

気取らずに、家族や友達同士で、おひとり様でも、気軽に食事をすることが出来るダイナー。時間を気にせずに寄れるのも魅力です。決してグルメなお味ではありませんが、ローカルらしさ、アメリカらしさが味わえるのは間違いのないところ。次回のハワイではぜひ、ダイナーを経験してみてくださいね。

以上、ハワイナビでした!

今回ご紹介したダイナーと、ご紹介できなかったダイナーもマップでご案内。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-11-07

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